ご家族が亡くなられた後、遺族が直面するのが膨大な「相続手続き」です。
相続手続きとは、お亡くなりになられた方の人生や財産を正しく引き継ぐための大切な手続きですが、その種類は90種類以上に及びます。誰でも簡単にできる手続きから、家庭裁判所や税務署が関わる複雑な手続きまで様々です。
手続きの要不要はご家庭ごとに異なり、何より「いつまでに完了させなければならないか」という法的期限(タイムリミット)が細かく定められています。まずは全体のタイムスケジュールを把握し、スムーズに進めるための準備を整えましょう。
相続が発生してからの主な手続きと期限の一覧です。特に「3ヶ月」「4ヶ月」「10ヶ月」「3年」の節目が重要になります。
[相続発生(死亡)]
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├─ 7日以内 :死亡届の提出・葬儀の手配
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├─ 初七日〜 :遺言書の有無の確認(検認手続き)
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├─ 3ヶ月以内 :相続放棄・限定承認の申立て★期限注意!
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├─ 4ヶ月以内 :被相続人の準確定申告(所得税)★期限注意!
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├─ 10ヶ月以内:遺産分割協議・相続税の申告と納付★期限注意!
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└─ 3年以内 :不動産の相続登記(名義変更)★義務化!
ご臨終直後は、法的な手続きと並行して葬儀や法要の準備を進める必要があります。
医師から死亡診断書を受け取ったら、死亡を知った日から7日以内に市区町村役場へ「死亡届」を提出し、火葬許可証を取得します。
亡くなられた方が遺言書を残しているか確認します。自宅で「自筆証書遺言」が見つかった場合、勝手に開封してはいけません。家庭裁判所で「検認(けんにん)」の手続きを行う必要があります。
💡 【2026年最新ポイント】法務局の保管制度・公正証書遺言なら「検認不要」!
公正証書遺言はもちろんのこと、2020年から始まった「自筆証書遺言書保管制度」を利用して法務局に預けられていた遺言書であれば、家庭裁判所の検認を受けることなく、すぐに相続手続きに使用できます。
期限:死亡を知った時から 3ヶ月以内
亡くなられた方の財産は、預貯金や不動産などの「プラスの財産」だけでなく、借金や住宅ローン、保証債務などの「マイナスの財産」も含まれます。
もしマイナスの財産の方が多い場合や、相続に関わりたくない場合は、3ヶ月以内に家庭裁判所へ「相続放棄」または「限定承認」の申立てをしなければなりません。
3ヶ月を過ぎると自動的に「すべての財産・借金を無条件で受け継ぐ(単純承認)」とみなされてしまうため、速やかな財産・債務の概略調査が必要です。
期限:死亡を知った日の翌日から 4ヶ月以内
亡くなられた方が自営業者であった場合や、年間2,000万円以上の給与収入があった場合、不動産収入(家賃収入)があった場合などは、1月1日から死亡日までの所得を計算し、4ヶ月以内に確定申告(準確定申告)と納税を行わなければなりません。
相続人全員が連名で申告書を提出する必要があるため、早めの資料整理が必要です。
期限:死亡を知った日の翌日から 10ヶ月以内
相続における最大の山場となるのが、10ヶ月目です。
相続人全員で「どの財産を・誰が・どれくらい引き継ぐか」を話し合い、合意内容をまとめた「遺産分割協議書」を作成します。手続きには相続人全員の実印と印鑑証明書が必要です。
遺産総額が基礎控除額( $3,000\text{万円} + 600\text{万円} \times \text{法定相続人の数}$ )を超える場合、被相続人の住所地を管轄する税務署へ相続税の申告書を提出し、現金で一括納付します。
⚠️ 10ヶ月の期限に遅れるとどうなる?
10ヶ月を過ぎると「無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが発生するだけでなく、「配偶者控除」や「小規模宅地等の特例」といった強力な節税特例が原則として使えなくなり、税額が跳ね上がってしまいます。
期限:不動産を取得したことを知った日から 3年以内
2024年4月1日より、「不動産の相続登記(名義変更)」が法律で義務化されています。
かつては相続登記に明確な期限がありませんでしたが、現在は不動産を取得したと知った日から3年以内に登記申請を行わない場合、正当な理由がなければ10万円以下の過料(罰金)の対象となります。
遺産分割協議が整ったら、放置せずに速やかに法務局で名義変更手続きを完了させましょう。
相続の手続きは、書類収集だけでも膨大な時間がかかり、日常の仕事や家事と並行して進めるのは非常に大きな負担となります。また、1つでも期限を過ぎてしまうと、税金上の大損や法的ペナルティに繋がってしまいます。
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